トークセッション「いまここで震う批評――批評性の震度」

『アーギュメンツ』九州上陸記念イベント第2弾
トークセッション「いまここで震う批評――批評性の震度」

日時|2018年8月17日(金)
   15:30開場 18:00受付開始 18:30開演 21:30終演
15:30~18:00までは『アーギュメンツ』#1~3の手売り販売、及び演者と参加者が交流する時間を設けます(#1・2は各1,000円、#3は2,000円)。
会場|Gallery・Soap(福岡県北九州市小倉北区鍛冶町1丁目8-23)
主催|『アーギュメンツ』製作委員会
出演|黒嵜想(批評家)、仲山ひふみ(批評家)、佐々木友輔(映像作家)、逆卷しとね(学術運動家)
参加費|1,800円(全時間帯ワンドリンク注文をお願いいたします)
予約|https://arguments-criticalities.com/2018/07/23/0817-kyusyu-02/

今、「棲み分けられた複数の関心を繋ぐ一冊の本」の上梓を機縁とした関連イベントが全国各地で同時多発的に開催されている。福岡も例外ではない。

書籍・雑誌が大量に流通し、DIYで製作された同人誌が各地で販売され、SNSではタダで意見を表明できタダで表現活動もできるこの時代にあって、『アーギュメンツ』誌の問いと存在意義とはなにか。同誌のコンセプトと編集方針について『アーギュメンツ#3』共同編集を務めた黒嵜想と仲山ひふみが呈示し、これに映像作家の佐々木友輔と学術運動家の逆卷しとねが応答しよう。応答は問いを呼び、喉は谺し、考える葦はもつれるだろう。

みなが画一的な統合を拒否しつつバラバラに生き、すがれるものはと言えばナショナリズムと貨幣しかないこの時代に、表現活動と批評はどのように介入すべきなのか。どんな思想がわたしたちの生に忍び込んでいるのか。どんな声ならばわたしたちを仲立ちするメディアとなるのか。どんな映像が隘路どうしを接合するのか。学術はいかにして世間を誘惑しうるのか。表現・アート・創造行為と批評はどのように並走すべきなのか。答えのない問いが応えを誘発するだろう。
トークセッション「いまここで震わす批評――批評性の震度」は、言葉と情動がひとりの参加者を震わせ、やがてそれは会場内に伝染し、いまここで共に震えるコレクティヴを実践する実験である。

黒嵜 想(くろさき・そう)
1988年生。批評家。『アーギュメンツ#3』共同編集。音声論を主題とし、批評誌の編集やイベント企画など多様な評論活動を自主的に展開している。主な活動として活動弁士・片岡一郎氏による無声映画説明会「シアター13」企画。主な論稿に、声優論「仮声のマスク」(『アーギュメンツ#1~3連載)、「縫い付けられた声」(『ユリイカ』2018年7月号)。 

仲山 ひふみ(なかやま・ひふみ)
1991年生。批評家。『アーギュメンツ#3』共同編集。主な論稿に「『ポスト・ケージ』主義をめぐるメタ・ポレミックス」(『ユリイカ』2012年10月号)、「聴くことの破滅に向かって――レイ・ブラシエ論」(『現代思想』2016年1月号)。レイ・ブラシエ『ニヒル・アンバウンド』(今秋出版見込み)の共訳中。

佐々木 友輔(ささき・ゆうすけ)
1985年生。映像作家・企画者。上映・展示に「第7回恵比寿映像祭」(2015年)、「記述の技術 Art of Description」(2016年)。2011年から共同運営する出版プロジェクト「トポフィル」より『Floating view “郊外”からうまれるアート』(編著、2011年)、『土瀝青――場所が揺らす映画』(編著、2014年)、『人間から遠く離れて――ザック・スナイダーと21世紀映画の旅』(共著、2017年)を上梓。

逆卷 しとね(さかまき・しとね)
1978年生。学術運動家。異分野遭遇/市民参加型学術イベント「文芸共和国の会」を企画、その他出版・トークイベントを多数企画。専門はダナ・ハラウェイと共生の思想・文学。主な論稿に「アーティチョークの茎とアカシアの石板――アーシュラとダナが出会うとき」(『ユリイカ』2018年5月号)、「クトゥルーの呼び声に応えよ――ラヴクラフト時代の思想/クトゥルー新世の物語」(『ユリイカ』2018年2月号)。